実家 店舗改装
2015.7～8月15日
実家 店舗改装
2015.7～8月15日
| 私の実家は、我が家から歩いて徒歩2分程度の直ぐの所にありまして現在は両親2人で仲良く暮らしています。 私が幼少期にこの実家に移り住みましたので、もう約50年は経っている計算になりますから家も傾き相当ボロが来ています。 以前の実家はもう少し山奥の平屋に家族で暮らしていたのですが、祖父と母が床屋さんを始めるためお店として私の父そして 今は亡き祖母が苦労して現在の場所に自力でこの実家を建てたそうなんです。 父の話によると今では到底考えられませんが、自分たちで山から木を切り出し材木店に持ち込み製材し建てたとのことですので 父もそれはそれは愛着たるは計り知れないものがあると思います。 店舗として作った家ですから本来は住む予定は全く無かったそうなんですが、通うのも面倒なのでそのまま住み着いてしまった ようです。 私は幼少期から中学までこの実家で暮らし、祖父・祖母・父・母と姉二人からの愛情たっぷりに育てていただき今の自分があります。 私が家族の協力を受けながら夢のヘリのパイロットになり、そこそこの給料をもらう様になってからと言うもの、バカな私は父に対し この家、もう古いから建て替えようよと何度も言ったことがあります。 父は何時も 「そうだな～」 と笑顔で応えていましたが、人生経験のないこの息子ですからそうとしか言えなかったのでしょう。 私はその頃、家を建てた経験もありませんし、ただお金さえ出せば良いものが手に入るなどと安易に考えていましたからね。 確かに建て替えれば今より暮らしは良くなるに決まっていると思いますが、父はそれよりもっと大切なものを心に秘めていたのでしょう。 今にも壊れそうなこのボロの実家を心から愛し愛着ある理由が、今の私（54歳）になった今は十分に理解できるようになりました。 ずいぶん前の話になりますが、実家の汚れた一部の壁紙を貼り換えてあげようと思い親切心で父に言いましたら 息子の 気使いも理解した上で、暫く考えてからそこは祖母が苦労して貼ったところだから、やらなくてイイときっぱり私に言ったのを覚えています。 祖母は既に他界しておりますが、共に何かと苦労して来たたのでその思いは壁紙一枚の貼り換えも許されませんでした。 それほどまでにこの家に私の想像以上の思い入があったのです。 本来私は長男なのでこのボロの実家に両親と暮らしている筈なのですが、約13年前に母の勧めで土地の売り出しを期に土地を購入し スウェーデンハウスなんて言う超贅沢な北欧の家を建ててしまいました。 それも母の気使いと思いますが、歩いて2分程度なので何かあれば直ぐに駆けつけられる位置関係なので まぁ良しとしましょう。 我が家の北欧住宅を建てる際、ただお金だけ出せばイイと言う訳でなく、出来る限り現場に出向き大工さんや瓦屋さん・ペンキ屋さん・ 電気屋さんなどと関わり勉強させていただきました。 特に大工さんとは少しですが信頼関係が芽生え、施主にも関わらず材料を運んだり掃除したり道具を並べたりと頑張りました。 そんな経験から勿論、我が家は様々な方が携わりその苦労を知っていますので、この家も勿論その一つ一つに愛着があります。 入居して13年になりますが、妻そして子供達と笑ったり喧嘩したり様々な思い出が詰まっています。 この我が家ですら歴史が浅いのにこれほどの愛着があるのですから、父そして母のこの家の思い入れは想像を超えていると言えます。 店舗だった部屋は、もう祖父も他界し母も体調を崩したのをキッカケに仕事を辞めてから手付かずの物置状態になっていました。 暫く気にはなっていたのですが最近は当たらず触らずでいましたが、たまたま実家に妻と訪れた際に父が壁をぶち抜いて、 店舗だった部分に部屋を作ろうかと言うことをボソッと言ったのです。 話によると正月など人が多く集まるので少しでも広くしたいと言うことなんですよね。 店舗だった部分と日頃テレビを見たり寝転んだりしている部屋をぶち抜いて広くすると言っても、ただでさえ頑丈でない実家なので 大丈夫なのかと心配になりますが、そう言うことであれば87歳になる父にすべてを任せる訳には行かないので、自分なりにどうすれば 上手く手軽に改良出来るかを漠然と考え始めていました。 ぶち抜くのは業者に任せるとしても、いかにお金をかけずに使い勝手良く素敵な部屋を作るかがカギになります。 父は自分でホームセンターで材料を調達し簡単に根太を置き畳を挽くと言っていましたが、床はタイルなので冬は相当冷えそうです。 もう当然父には任せられませんので、私と妻は本格的に自分達でやってみようと言う気になって来ました。 妻も全面協力してくれそうなので安心です。 そこで私達は先ずはどう言う間取りにするかを幾度もメモにスケッチして素人ながら考えていました。 そんな時に、妻が本来ある玄関の部分は物置用して使い、店舗のある扉を玄関にしてしまったらいいんじゃない？ と言いました。 確かに普段はお店の扉を日頃玄関として使っているので理に叶っています。 そうと決まれば、いかにその玄関を両親が如何に快適に使うことが出来るのか？、また如何にオシャレな空間にするかを考えました。 とてもシンプルではありますが、このアイデアが一番であろうと判断し実行に移すことになりました。 結局、壁をぶち抜くことなく極力経費をかけないで自分達も十分に作業できる範囲であると直感し、頑張ってみようと言う気持ちに 辿り付きました。  そうと決まれば実家に出向き大まかな事情を説明し、せっかちな私達（私だけ？）は取りあえず父の了解もそこそこに先ずは手つかずの 不要な物を整理し始めました。   長年貯めた不要なものが沢山あって一つ一つ確認しながら処分しました。 画像にはありませんが、不要なカラーボックスや椅子・テーブルなど早大ゴミもたくさんありましたね。 粗大ごみも経費がかかるので、極力電ノコで細かくして普通ゴミとして出しました。 もうここまで来たら後には引くことは出来ません。 やるしかありません。 それから最後までどうするか迷った年期の入った洗面台です。 あれば何かと重宝するのですが、景観はイマイチ。 父はまた大がかりになると、新しい今時の洗面台に取り換えるか 或いは撤去するにせよ前向きではありません。 私達はこの洗面台がない方が作業もし易いのですが、撤去が出来ないのならまたIKEAでオシャレな洗面台も色々あるので 取り換えることに決めました。 IKEAで適当な洗面台を見つけたので、翌朝実家へ報告がてら出向いてみると、母が洗面台下にあるドアを開け、綺麗に 片付けてる最中でした。 何やら二人で相談した結果撤去しようと言うことになった様なんです。 それなら話が早いと、早速気が変わらない内に洗面台を取り外し細かく切り刻み処分しました。 これでようやく邪魔ものがなくなりましたので、作業効率も上がるでしょう。  洗面台の他にも不要なものを整理した後、物を収納する家具を探しにIKEAへ妻と探しに行きましたら、これがまた偶然にも適当なモノが 見つかり軽のラパンに家具が詰めるか心配なほど大きかったのですが、無理やりに押し込め実家へ向かいました。 その前に店舗だった壁が少し薄汚れているので、ペンキを妻と手分けして塗りました。 妻も自宅のウッドデッキを私に塗らされているので上手なもんですね。 ペンキが乾いたのを確認し、先ほど購入して来たIKEAのパイン棚を組立てました。   父の一言で突然始まった店舗の改装作業で目を丸くしているのがとても印象的でしたね。 何をするにも 「大事」 になると最初は私達に消極的でしたが、私達も始めた以上は父に何を言われても後戻りは出来ませんから もうやるしかありません。 父も内心私の仕事に差し支えると心配し、作業そのものも素人（私達夫婦）が何が出来るのだろう？と心配だったに違いありませんが、 心配はご無用、やってみせます。 今回購入したIKEAの棚ですが、パインで父もその出来栄えを興味深く見ていまして 何度も何度もいいな～と褒めてくれました。 これなら仕切りを作ることなく、見せる家具なので結果的に安上がりでした。 取りあえず、収納場所は確保出来たのでこれからが本題のフローリング貼りです。 味気ないタイルの床ですが、冬は相当に冷えますので断熱材を入れ少しでも快適になる様にしたいと思います。 内ドアの関係で高さ11㎝と限られているので、材料の調達もすべて計算しておかないと大変なことになりますので、妻が完璧に 計算した上で材料を購入して来ました。 材料はタイルの上に防水シート・一段目の根太には発砲スチロール・0.55㎜のべニア板・二段目の根太には断熱材・その上に 0.55㎜のべニア・その上に一枚板のフローリングと言う具合です。    作業の前に床屋さんで使用していた水道の配管が邪魔になりましたので、業者に頼み撤去してもらいました。 約1万5000円かかりましたが、素人ではどうにもなりませんので仕方がありません。  ここからは、過酷な作業により自分たちで画像を残そうと言う気力もなくただただ夢中で作業に没頭する日々でした。 しかし 数は少ないが母がスマホで撮影してくれていました。 そんな画像を少しですがご紹介しましょう。
8月9日にほぼ 完成の域に達したのでご紹介しましょう。
 2015.08．09 味気ないタイルの店舗でしたが、フローリングも貼り見違えるほどの出来栄えで両親も大喜びです。 勿論、私達も頑張った甲斐があり素人ながらもとても満足行く仕上がりです。 何はともあれ、美しく改良されたので両親がまた更に元気を取り戻し、楽しく愉快に過ごせてくれればそれで何よりです。 今回の作業では、両親が私達のことを温かい気持ちで何時も見守ってくれたこと、そして何より材料の調達に同行してくれた妻、 細かい計算・炎天下の中で文句も言わず電ノコで材料を一生懸命に切ってくれた妻がいたからこそなしえた結果だと思います。 妻がいなければ間違いなく、これほどの素晴らしい出来栄えにはならなかったと言っても過言ではありません。 今回の作業で親孝行と言われますが、私達は ただ楽しませていただいただけです。 バカ息子だけど、まぁ頑張りました。 お疲れさん 愛犬 クぅ～も優しい顔して見守っていてくれました。  最後に今回の作業を通じ何時もより実家に出かける機会が増えた気がします。 余に近すぎて、直ぐ何時でも行けると安心感？からかちょいと足が遠のいていたようにも思います。 両親も若そうに見えても高齢なので、心配な面もありますがとにかく何でもいいから長生きしてくれと言っています。 特に旅行や何処かに遊びに行く訳でもなく平凡に暮らしている両親なので、気持ち的に少しでも刺激を与えてやりたいそして 少しでも何か充実して欲しいと言う願いもあり、今回のイメージチェンジにより心に活気が出てくれたらと思います。 父も知り合いが訪ねてくれば、これは息子夫婦が二人で作ったんだよと自慢しているし、母も好きな観葉植物買ってきて 飾ったり小物を飾ったりしてみたりと少し楽しみと言いますか生きがいと言いますか、心に僅かですが変化があったようです。 それでいいんです。 それが私達夫婦の願いでもあるのですから・・・・・  今回の作業中、必ずと言ってよいほど父が傍に居ました。 何を口出す訳でもなく、ただ私達の仕事ぶりを温かく見守ってくれていたのがとても印象的です。 多分、私達が作業していると同じ 何処に木ネジを何本打ったかまで知っていると思います。 最初は素人の私達が気まぐれに始めた大工仕事ですので、結構不安だったと思いますが徐々に変化して行く様子に だんだんご機嫌になって行きましたね。 とにかく毎回 良く出来た！と絶賛する父であります。   怒っている様に見えますが、怒っていません。 ４Ｋテレビ買いました。 部屋も大分良くなったので、母がテレビ欲しいなと言うことで検討していました。 ただ父は貧乏性なのでテレビは要らないと私に大反対の意思を示しましたが、父が何と言っても私は母の意思を尊重し 独断と偏見で４Ｋテレビを買いました。 その前にテレビ台もオシャレなものを妻と探し、準備万端。 8月30日 待ちに待ったテレビが搬入され父もあれほど要らないと言っていたのに画像の素晴らしさに大喜び。  2015.9.22 あれだけテレビは要らないと言っていたのに最近ではこのありさまです。  |
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| 翌年２０１６．１．１元旦に親戚一同が集まりました。 本来、これだけの大人数に対応するために始めた作業でしたので、やっと念願が叶ったそんな日になりました。 終日、この場所で皆と楽しく過ごせたことはあの夏の大変だった苦労が報われましたね。 心配していた冬の寒さでしたが、予想外に暖かったのが驚きでした。 まぁ これだけ人が集まれば暖かいか（笑）  |
