思い出

我が家の新築工事で大変お世話になった大工さん（小松山さん）に無性に会いたくなった。 工事中、取材と称しては毎日の様に現場を訪れては色々とご迷惑をおかけしながらも、 心良く施主のわがままを温かく受け入れ、そして見守っていただいた小松山さん。 家造りに対する頑固過ぎるほどの熱意、それは数ヶ月経った今でも私の心に強く記録されています。 私は施主としてではなく、小松山さんと接する中で少しでも力になってあげたい！と思い始めた頃から 掃除は勿論、道具の整頓そして材料運びなど助っ人として時間の許す限りお手伝いさせていただきました。 その中で私は小松山さんの優しいお人柄や家造りの末端で従事する考え方など、その全貌を肌で感じられ たと言う事は私にとって人生の中で大きな財産であると確信しています。 これほどまでに、私が大工さんを大切に思い敬意を持つなどとは想像すらしませんでしたが、今思うに 共に汗を流しホコリ塗れになりながらも、頑張ったあの日の苦労が良き思い出として蘇ります。 助っ人として作業する中で、何時しか小松山さんとは何ら語らなくても気持ちが通じるほどとなるばかりか、 少しだけ頼りにして下さる場面もあったりと、とても毎日が新鮮であり充実していたあの頃を思い出します。 何より小松山さんが、少しだけ心を開いていただけた事が私の何よりの勲章です。 私と小松山さんとは、既に施主と大工さんと言う感覚ではなく師匠と弟子と言ったところでしょうか・・ 勝手に私が思っている（＾＾） 普通ではまず考えられないと思いますが、私と小松山さんとは会わずとして何となく心が通じている様な気がします。 夫婦共に何一つ不満がなく大満足である輝かしい我が家。 一重に心が一つになった証である。

再　会

殆ど家の基本構造が完成した頃、いつの間にか小松山さんが現場に姿を現さなくなってしまったのです。 幾ら気持ちが通じているとは言え、最後に一言　労いの言葉でも！と思いつつ、あれから私も普段の生活に 追われ、あの頃が懐かしく思えるほどに気が付くと長い時間が過ぎていました。 お世話になった小松山さんに、心から一言お礼を言わなければ！私の気持ちが治まらなく現在の居場所（現場） を探すことにしました。 田辺工務店（株）の社員である高橋さんに直接電話し、親切にも居場所を教えて下さいました。 早速妻に小松山さんに会いに行くぞ！と言うと何のためらいもなくその現場へと同行してくれました。 途中、差し入れの飲み物と小松山さんの大好物であるお団子を持参しいざ藤沢市六会の現場へ・・・・ 細い路地を入り必死に探しているとブルーシートに囲まれた建築中の現場が目に止まった。 もう嬉しくて嬉しくて久々にお目にかかれる小松山さんを直前に、ちょっと緊張。 現場に到着するとブルーシートの内側で作業する小松山さんを発見。 もう、夢中で作業する小松山さんにご挨拶すると私達夫婦に気づき、仕事の手を休め笑顔で私達夫婦を 歓迎してくれました。 私は思わず握手を求め、久々に男の友情を確かめる様にお互い照れくさそうに握手をしました。 久々に見る小松山さん　ちょっと腹が出ていました（＾＾） 妻が少し太りました〜と尋ねると　夏は太るんですよ〜と小松山さん。